『遊戯王デュエルモンスターズ レガシー・オブ・ザ・デュエリスト:リンク・エボリューション』 レビュー

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最近遊戯王にかまけて全然更新してませんでしたが、楽しみにしてたこのゲームが発売されたので久しぶりに記事作成。
家庭用で久々に発売された遊戯王ゲー、どんなものだったかと言いますと…


●メーカー:KONAMI
●プラットフォーム:ニンテンドーswitch(DL限定ソフト)
●発売日:2019/4/25
●価格
ニンテンドーswitch:3,000円(税抜)
●ジャンル:対戦型カードゲーム

紙のカードを全然やらない人間なので、遊戯王はゲーム版が出た時に買ってその度にハマってるんですが、最近は中々家庭用でゲームが出ないという日々が続いていました。
そんな中出たのがこの『遊戯王LotD:LE』

収録カード9000枚以上、2015年に発売されたTFSPから実に2000枚以上の新規カードを引っさげて4年ぶりにリリースされた今作ですが…結論から言うと非常に厳しい出来。

収録カードが国内のOCGではなく海外の遊戯王TCG基準だったということでちょっとした騒ぎになったりもしましたが、そのへんについては本記事ではそこまで掘り下げませんのでご了承ください。

元はと言うと、2015年に海外限定で配信されていた『Yu-gi-oh! Legacy of the Duelist』という海外製のゲームがベースで、事実上の前作。
開発はOtherOceanInteractiveという会社です。
見た目こそ似ているものの、国内で展開されていたタッグフォースシリーズなどとの直接の関係は一切なく、ゲーム内容についても然り。オリジナルカードなんかも一切存在しません。

ただこれがお世辞にもよくできているとは言い難く、

召喚ムービーがスキップ不可、デュエルスピード変更不可、デュエル中のキャラクターのボイス・台詞・表情変化・BGM変化などの盛り上がるような演出が皆無、などアレな要素の枚挙に暇がありません。


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その仕様の最たるものがカードパック周りで、1パックあたり約300枚あたりのカードが詰め込まれているにも関わらず、カードの入手枚数上限などの気の利いたシステムが一切なく、まとめ買いも不可能。
しかもゲーム中で収録カードを確認することもできず、開封画面で何が新しく出たカードか、今何枚持っているかなどの情報も一切出ないので非常にしんどい。

収録カード9000枚以上というボリュームに対するユーザビリティが全く考えられていないと言っても過言ではなく、元が4年前の作品であることを踏まえてもマジかよ!と叫びたくなる作りです。
多少なりともスムーズにカードを集めようと思うと攻略本は必須。


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シングルプレイでは原作のダイジェスト的なストーリーモードや強力なデッキを使う原作キャラと戦えるチャレンジモード、マルチプレイではランクマッチやプレイヤーマッチなどモード自体は結構充実してます。
特にストーリーモードはリバースデュエル込みだとかなりのボリューム。
ただ目玉でもあるはずの遊戯王VRAINSからはPlaymaker、ブルーエンジェル、Go鬼塚、ハノイの騎士の四人だけの参戦で、会話デモも何もなくデュエルのみという仕様。

このへんは一番上のタイトル画像見るとわかるんですが、権利表記の部分が2016年付になっており、これ多分VRAINS開始直後ぐらいに出す予定だったのが何らかの理由で延期になって、収録カードだけ増やして現在のリリースに至ったのでは…?感が半端ないです。
遊戯王の場合デュエルトランサーという嫌な前例もあるしな!あれ発表当時本気で楽しみだったのに!


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ストーリーモードももうちょっとなんとかならなかったのか的な部分が多々あり、特にヘルカイザーがデュエリストとして登場しない都合で白制服のままヘルカイザーをやらされているカイザーや、


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暗黒使徒モードのグラがないせいで滅茶苦茶爽やかな笑顔でヤンデレ発言をさせられてしまっているヨハン


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逆に最初から立ち絵がユベルモードなせいでただのクソ怪しい子でしかないマルタンに、今更何言ってるの感全開な子になってしまっているレイなど、まだGXまでしかクリアしてないのにツッコミどころ満載。

その会話デモもぶつ切り感がすごく、ダイジェストとしても雑な仕上がり。
いつの間にか黒制服になってるサンダーや、登場どころかそもそも触れられすらしない覇王十代など、原作未見の人間がこれでストーリーを理解するのは無理ですマジで。


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そこでギャグ顔しないでくださいよ十代さん!
二十代モードのグラフィック? そんなものはない。


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どこにでも逃げられそう…!


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原作からの引用ではない、ゲーム原文からの翻訳と思しき部分は日本語として滅茶苦茶堅かったり逆に妙にフランクだったりと、根本的にこなれてない感がすごいです。
そんなあっさり語っていい部分じゃないよそこ!


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このようにテキストが重なってはいけない部分に重なってたりということも。
大きな実害のあるバグは少なそうですが、こういうコメントに困るタイプのしょっぱいミスが本当に多い。

なんというかこう、総じて原作愛と予算の両方がかなり少なそうなゲームだという印象を受けました。
基本的に滅茶苦茶淡白なんですよね。
オリジナルの会話とか補完とかそういうキャラゲー的に自己主張してくる要素が全然なくて、仕様書と原作の資料を元にかなり機械的に作られたような…


と、ここまで散々な書き方をしてしまったので、個人的な良点も。

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まずCPUとのデュエルに勝つと、そのデッキに設定されているエースカードや相手のデッキ内のカードをランダムで入手することが可能。
これが素直に嬉しい。特にエースカードの概念はデッキの個性にも繋がって好きです。
まぁパック開封が苦行レベルだから余計にというのもありますが、欲しいカードがはっきりしている時は、ポイントを貯めつつカードを入手できるこのシステムはかなり助かります。
なお、こっちは既に3枚持っているカードは出ない仕様に。
なぜパックの方でもそうしてくれなかったんだ…

ちなみに負けても1枚は手に入り、パックを買うためのポイントも勝利時の半分ぐらいもらえるので稼ぎにはサレンダー連打推奨とか言われてたりもします。
うん…まぁ…比較的楽に稼げる方法があるだけまだいい…のか?


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ストーリーデュエルも好みは分かれそうですが自分は結構好きです。
そのデュエルごとにお互いの専用のデッキ(レンタルデッキのようなもの)が存在しており、原作の雰囲気を再現してくれたりしてくれなかったり。
上のようにドーマ編の城之内を意識したヘルモス&ロードオブザレッド入りデッキなど、シチュエーションに合わせて多種多様なデッキが用意されています。


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「涙のデュエル フレンドシップ」では装備カード満載でガン殴りしてくる杏子の姿が!
こっちの方が涙流す羽目になってるんですけど!
こういうシュール極まりない状況になるのもそれはそれで面白い。
ディヴァインおじさんをダブルツールD&C積んだパワーツールドラゴンで圧殺しようとしてくるのはやめるんだ龍亞ァ!

他にも羽蛾がいきなり超進化の繭使って究極完全態グレートモス出してきたりも。
割とネタには事欠きません。

普段使わないようなカードを使う機会にもなったり、テーマ性のあるデッキを1から組む手間なくあれこれ使えるのは悪くない要素だと思います。

ただ、どうしてもまとまりに欠けるデッキも多いので、サクサク進めたい場合はプレイヤーデッキの使用を推奨。
負けるとヒントをもらえますが、特定のキーカードありきの戦術を平気で提示してきたりするので、面倒だと思ったら無理にストーリーデッキに拘る必要も薄いかと。

歴代シリーズ5作+1作(VRAINSのが少し)分のボリュームは伊達ではなく、コンセプトさえ肌に合えばこれだけで結構楽しめるんじゃないでしょうか。


そして身も蓋もないことを言ってしまうと、「遊戯王ゲーであること」が何よりの良ポイント。
いやまぁこのゲームとしてのいいところかと言われると非常にアレなんですけども。
ゲームでしか遊戯王をやらない身としては、淡白だろうがクソ仕様だろうが楽しめてしまっているのです。
新マスタールールでリンク召喚もできるし、新規カードにうおーってなったりで自分はもう値段分の元は余裕で取ってると言い切れます。

カードの収集性の悪さはかなりのものなので、サクッとカード集めてリアルと同じデッキ作るぜ!と言う人には全くオススメできません。ええ全く。
TFの延長のような感覚でキャラゲー的な面白さを求めてる人にもオススメしにくい。

俺は飢えている…渇いている…遊戯王ゲーに!!というヘルカイザーのような心境の方には素直にオススメできます。実際自分がそんな感じでした。


あ、あと地味なことですが本体の拡大機能を使うことで、擬似的なイラスト鑑賞機能として使うこともできます。

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ソフト側での拡大機能はないものの、詳細画面でのイラスト解像度はそこそこ高く、TFシリーズにあったアルバム機能的な感じで活用できます。テレビの大画面に映せるのもいいですね。
イラストはちゃんと国内版準拠なのでその点もご安心。


…というわけで、全体的にかなり残念な内容ではあるんですが、それでもやってることは準最新レベルの遊戯王なのでその点の面白さは保障されるという、良くも悪くも約20年分の積み重ねを感じられるソフト。
値段は安めですがカード集めも含めて気長にやれる精神が必要なゲームです。



…ちなみに未収録カードについてはちょっとややこしい部分がありまして、公式サイトでは

『本商品は海外版「Yu-Gi-Oh! TCG」をベースとし日本・北米・欧州の全てで発売されているカードを収録しております。
日本で発売している「遊戯王OCG」と収録カードの一部が異なります。』

とありますが、これは遊戯王カードWikiにある「日本未発売カード」と「海外未発売カード」が入っていないという意味…ではありません。微妙にですが。
どういうことかと言うと、「日本版と北米版は存在するが、欧州版は存在しないカード」が入っていないのです。
具体的に言うと、「ガガガヘッド」「クリアウィング・ファスト・ドラゴン」「DDD運命王ゼロ・ラプラス」「白闘気双頭神龍」あたり。
これらが付属するコミックスが欧州圏では発売されておらず、また別の形態で販売されるなどのフォローもされていないようで、結果的に「日本版と海外版の両方が存在しているが上記の基準により未収録」となってしまっています。
コナミ側にも色々事情はあるんでしょうが、残念。

あと今現在海外版が出ているカードだとしても、それがTCG版のヒドゥンサモナーズより後に出ていた場合はタイミングの都合上収録されていません。

なので、購入を検討されており、あのカードが入ってないと!という方は、一度公式サイトで公開されている収録カードリストを確認してみることを強く推奨します。






     

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Author:ふらっと
玩具やらゲームやらアニメやら、広く浅くを地で行くヌルヲタです。
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